日本では公務員と民間企業のどちらを選ぶかは、多くの学生にとって永遠の悩みになっています。安定した職場環境と充実した福利厚生が魅力の公務員、新しい事業展開や高い報酬が期待できる民間企業。それぞれの道には異なる魅力があります。この記事では、公務員と民間企業の特徴を徹底解説。自分にぴったりなのは公務員なのか、民間企業なのか、一緒に考えていきましょう!
1.公務員とは何か
2.公務員のメリット
3.公務員のデメリット
4.公務員と民間企業の採用試験の違い
5.公務員と民間企業の給与比較
6.公務員と民間企業の労働条件を比較
7.公務員と民間企業のキャリアパス
8.公務員と民間企業の雇用安定性の比較
9.公務員か民間企業かは自分のキャリアに合わせて選ぼう
10.熊本で就職するなら「就活応縁くまもと」
公務員とは何か
「公務員」という言葉はよく聞きますが、具体的にどのような職業や役割があるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
公務員の役割と責任
公務員は国や地方自治体に勤務し、公共サービスを提供する職員です。公務員の役割は、国民全体の利益を第一に考え、公正かつ公平に職務を遂行すること。具体的には、行政サービスの提供、治安維持、教育、福祉など多岐にわたります。利益を追求せず、社会のために幸せな生活の舞台をつくりだし支える責任を担っています。
公務員の職種と業務内容
公務員には多くの職種があり、大きく国家公務員と地方公務員に分けられます。
国家公務員
国家公務員は、国全体に関わる業務を担当しています。具体的な職務には以下のようなものが挙げられます。
- 海上保安官
- 国立図書館職員
- 国立病院の医師、看護師、薬剤師
- 衆議院事務職員
- 警察官(警視正以上)
地方公務員
地方公務員は、地域密着型の業務を行います。地方公務員の業種は様々であり、それぞれの分野で専門的な知識とスキルが求められます。
以下のような職務が当てはまります。
- 行政職
- 技術職
- 教育職
- 公安職など
公務員の採用制度
公務員になるためには、厳しい採用試験に合格しなければなりません。
国家公務員の場合、総合職試験や一般職試験などを通過する必要があります。特に国を動かす土台である国家公務員の総合職の試験は公務員試験のなかでも最も難易度が高く設定されています。
地方公務員の場合も各自治体ごとに採用試験が実施されます。試験内容は筆記試験、面接、専門職試験、身体検査など多岐にわたります。都道府県によって受かりやすい地方、受かりにくい地方などがあることも特徴です。
公務員のメリット
次に公務員のメリットとデメリットを見ていきましょう。
雇用が安定している
公務員は営利目的の企業ではなく、経済的な影響も受けにくいため、国や自治体がなくならない限り公務員自体がなくなることはほぼありません。
福利厚生が充実している
公務員は健康保険、年金、育児休暇などの福利厚生が充実しています。また、退職後の年金制度も整っています。
社会的信用が高い
公務員は社会的信用が高い職業のため、ローン審査やクレジットカードの審査も通りやすいです。
仕事とプライベートが両立できる
勤務先によって異なりますが、公務員の就業時間は平日8~9時頃開始、17~18時頃終了するように設定されています。予定が組みやすく、結婚、育児などライフステージがかわっても無理なく働くことが可能です。
公務員のデメリット
メリットが多い公務員ですが、公務員にもデメリットはあります。詳しく見ていきましょう。
給与が上がりにくいと感じる
公務員の給与は役職に応じた「級」と職務の経験年数に応じた「号給」の組み合わせで決まります。昇給は基本的に4月1日に行われるので、民間企業に比べて給与が上がりにくいと感じる場合があります。また、給与の上限が設定されていることも多いです。
副業は禁止されている
民間企業では当たり前に行われている副業ですが、公務員は副業をすることができません。公務員は公正かつ中立な立場を保つことが求められます。副業を行い特定の企業との関わりも持つことで、その企業に有利な情報を提供するなどの不正行為が行われることを防ぐためです。
仕事のやりがいを感じにくい
公務員の仕事内容は既にマニュアル化された方法に沿って進められ、同じ作業を繰り返すことが多いので、モチベーションが続かないことも。また、公務員という職業自体が変化に対する抵抗が強い風潮があり、新しい仕事にチャレンジする機会が少ないと感じる可能性があります。このようなことから、仕事にやりがいがないと感じる人も少なくはないようです。
公務員と民間企業の採用試験の違い
公務員と民間の採用試験の違いについて見ていきましょう。
公務員の採用試験の概要
公務員の採用試験は、主に筆記試験と面接試験で構成されています。
筆記試験は、教養試験と専門試験に分かれ、教養試験では文章理解や数的処理、時事問題。専門試験では、法律や経済などの専門知識が問われます。
一次試験を通過すると、二次試験として面接試験が実施されます。ここでは仕事への適性や人間性が評価対象になります。
民間企業の採用試験の概要
民間企業の採用試験も、公務員の採用試験と同じように一般的に筆記試験と面接試験で構成されています。筆記試験では、適性検査や一般常識、小論文などが行われ、基礎的な知識や論理的思考力が評価されます。面接試験では、グループ面接や個別面接、ディスカッション形式の面接があり、コミュニケーション能力や協調性、リーダーシップが見られます。
企業ごとに試験内容は異なるため、志望する企業の採用試験の詳細を事前に調べておくことが重要です。
公務員と民間企業の給与比較
公務員と民間企業では給与体系にも違いがあります。詳しく解説します。
公務員の給与体系
公務員の給与は、それぞれの自治体の条例によって金額が定められているため、自治体によって年収の差が出てきます。
具体的には、職務の複雑さや責任の度合いに応じて決まる「俸給」と、地域手当や扶養手当、住居手当などの各種手当てを合算した金額が給与となるのです。また、昇給やボーナスは人事評価の結果に基づいて決定します。
民間企業の給与体系
民間企業の給与体系は、基本給、技能給、役職手当、通勤手当、家族手当、住宅手当などで構成されます。
基本給は所定労働時間内の仕事に対して支払われる固定の賃金であり、技能給は仕事のスキルに応じて決まります。
また、残業手当や深夜勤務手当、休日勤務手当などの所定外給与も含まれます。
公務員と民間の給与差の要因
公務員と民間の給与差の要因には、職務の内容や責任の度合い、地域手当の支給基準、昇給やボーナスの評価基準などが挙げられます。公務員の給与は法律に基づいて均衡を保ち、安定しています。一方で民間企業では業績や市場動向に応じて良いようにも悪いようにも変動することが多いです。
一般的な公務員と民間の給与については、以下の様になっています。
公務員 | 民間企業 | |
---|---|---|
平均月収 | 約41.3万円(国家公務員) 約40.1万円(地方公務員) |
約38.2万円(全体平均) |
初任給 | 大卒:約22.2万円 高卒:約19.1万円 ※これらに諸手当やその他の手当が加算されます |
大卒:22.6万円 高卒:20.2万円 |
ボーナス | 年2回(約4.5ヶ月分) | 年2回(約2〜4ヶ月分) |
福利厚生 | 充実(通勤手当、住宅手当、育児休暇など | 企業による(大企業は充実、中小企業は少ない場合も) |
公務員と民間企業の労働条件を比較
他にも、公務員と民間企業には労働条件に違いがあります。詳しく解説します。
勤務時間と休暇制度の比較
公務員の勤務時間は、一般的に週40時間と定められており、残業も厳しく管理されています。一方、民間企業では業種や企業によって勤務時間が大きく異なり、残業が多い場合も。
休暇制度に関しては、公務員は初年度から20日間の年次有給休暇が付与されることが多く、民間企業に比べて休暇が取りやすい傾向があります。民間企業は特に「有給は取らないもの」「残業は頑張っている証拠」という風潮が残っている企業もまだまだあるようです。
福利厚生の比較
公務員の福利厚生は非常に充実しています。これは、「民間企業のお手本となる」という方針があるためです。これからも公務員の福利厚生は充実していくことが予想されます。
民間企業でも大企業では手厚い福利厚生が提供されることがありますが、中小企業ではその内容が大きく異なることがあります。
キャリア形成の違い
公務員は安定した職業であり、定年まで働きやすい環境が整っています。キャリアパスも明確で、昇進や異動が計画的に行われます。
一方、民間企業では業績や個人の成果によってキャリアが大きく左右されることが多く、競争が激しい環境でのキャリア形成が求められます。
公務員と民間企業のキャリアパス
では、公務員と民間では、キャリアパスにはどんな違いがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
公務員の昇進・昇給制度
公務員の昇進・昇給制度は、主に年功序列と業績評価によって決定します。
国家公務員の場合、昇給は年に1回の定期昇給と、職務の級が上がることで発生する昇格昇給の2種類があります。地方公務員でも同様に、年功序列型や昇任試験を併用した制度が一般的です。
民間企業のキャリアパス
民間企業のキャリアパスは、個人の能力や成果に基づく柔軟な制度が特徴です。
新しいプロジェクトや異動によって急速なキャリアアップが可能です。個人の能力や成果が昇進や給与に直接反映されるのです。努力次第で入社間もなく大きく昇進する人もいれば、同量に大きく抜かされてしまうといった場合も。
公務員と民間企業の雇用安定性の比較
安定しているイメージのある公務員ですが、民間企業はどうでしょうか?比較してみましょう。
公務員の雇用安定性
公務員は、一般的に雇用の安定性が非常に高いとされています。公務員は法律で身分が保障されており、特別な事情がない限り解雇されることはほとんどありません。また、倒産のリスクがないため、非常に雇用は安定しているといえるでしょう。
民間企業の雇用安定性
民間企業の雇用安定性は、企業の業績や経済状況に大きく左右されます。経営が悪化するとリストラや倒産のリスクがあり、雇用の安定性は公務員に比べて低いといえます。しかし、生活に直結するインフラ系や医療業界などは比較的雇用が安定しているとされています。
公務員か民間企業かは自分のキャリアに合わせて選ぼう
公務員は安定した雇用と充実した福利厚生が魅力。一方、民間企業は高い報酬や新しい挑戦や、自分の能力を存分に活かせることが魅力です。
どちらを選ぶかは、自分の価値観やライフスタイル、キャリア目標に合わせてることが重要です。
熊本で就職するなら「就活応縁くまもと」
「就活応縁くまもと(しゅーくま)」は、熊本県に特化したスカウト型就活サイトです。地元での採用に力を入れている企業が数多く登録しており、積極的なスカウトが期待できます。各企業の基本情報や採用情報も盛りだくさんなので、必見です。地元企業ばかりなので、勤務地のミスマッチが起こらないことも魅力です。
「しゅーくま」でスカウトを受けると、マイページ内で各企業の担当者と直接メッセージのやり取りができるようになります。求人についての質問や、インターン参加の日程調整などを自由に話すことができるため、その会社をより身近に感じることができるでしょう。
「熊本が大好きだ!」「熊本のために働きたい!」という学生さんは、ぜひ「しゅーくま」を活用して、地元での就活をスムーズに進めましょう!