就活を進める中で企業から内定が出たものの複数の企業から内定が出た場合や、条件面で折り合いがつかない場合など、内定を辞退することもあります。その場合、いつまでに、どのような方法で伝えればいいのか悩む就活生も多いのではないでしょうか。今回は内定辞退をする際のマナーや気をつけるポイントをお伝えします。
2. 内定辞退のマナー
3. 内定辞退でマナー違反とされていること
4. 内定辞退の伝え方のポイント
5. 内定辞退は誠意のある対応を心がけましょう
6. 熊本で就職するなら「就活応縁くまもと」
内定辞退とは

内定辞退とは企業が内定を出したあと、応募者側の都合で内定を辞退することです。リクルートキャリア(就職みらい研究所)が行った「就職プロセス調査(2025年卒)」の内定状況を見ると、2024年6月1日時点での大学生の就職内定率は82.4%で、6月選考解禁となった2017年以降、最も高い数字となっています。
一方で内定辞退率は56.4%で前回調査を行った4月1日時点より8.1ポイント増加しています。このことからもわかるように、多くの就活生が内定辞退を経験しているといえます。また内定時期が早まっていることも内定辞退率の増加につながっていると考えられています。
参考:リクルートキャリア(就職みらい研究所)「就職プロセス調査(2025年卒)」
誰にいつまでにどのように伝えるのか
では実際に内定辞退をしたいと思った時、いつまでにすれば問題ないのでしょうか。法律的には内定辞退を伝える時期は「入社予定日の2週間前まで」と定められています。しかし内定が出てから少なくても1週間以内に伝えるのが一般的です。内定を辞退したいと思ったらできるだけ早く速やかに採用担当者に伝えるようにします。
また内定辞退を伝える相手は企業の人事など採用担当者です。エージェントサービスを利用した場合は内定の通知や返事も担当のキャリアアドバイザー経由で企業側に伝えてもらうようにします。
内定辞退のマナー

内定を辞退することは「労働契約の解約権に行使」に該当し、理由のいかんを問わず認められると民法に定められていますが、一度は内定をもらった企業に対しわだかまりを残さないためにもマナーのある行動を心がけましょう。
内定辞退は電話でするのが基本
内定辞退の連絡は基本的に電話で行います。内定辞退の意思は迅速かつ確実に企業へ伝えることが重要ですので、直接採用担当者と話ができる電話が適切です。内定を断る連絡をするのは心理的にもしづらいものですが、企業側にとっては今後の選考に大きく影響することから誠意をもって対応するようにしましょう。
採用担当者が不在の場合はメールでも構わない
内定辞退の連絡は電話で伝えるのが基本ですが、採用担当者が不在の場合はメールでも構いません。最近ではリモートワークの普及や文面として残ることからメールでの回答も増えてきているようです。
ただしメールは見落としがあったり、採用担当者が長期不在で見れないという可能性もあります。連絡した翌日までに返信がない場合は、再度メールを送信するか、電話で連絡して企業側に意思が伝わったか必ず確認するようにしましょう。
内定辞退でマナー違反とされていること

内定を断る際にはマナー違反となる行為があります。
内定辞退の連絡をせず音信不通になる
内定辞退の連絡は必ず行います。内定通知をもらっているにもかかわらず「断るのはいやだな」「何か言われそうで面倒」などの理由で連絡をしないのはもってのほかです。
企業側から何度も連絡をしなければならなくなり、業務に支障がでる可能性もあります。内定辞退の連絡をしないことで企業側が被害を被ることがあれば、場合によっては損害賠償などのトラブルに発展してしまうこともあります。
不要なトラブルは避けるためにも、必ず内定辞退の連絡を行いましょう。
内定承諾書提出後の辞退
内定承諾書とは企業に内定承諾の意思を伝え、入社を確約する書類です。内定承諾書を提出すると入社意思があるとみなされます。
企業側は入社の準備をすすめていき、採用活動もストップします。内定承諾後に断るとなると企業にとっては大きな迷惑です。
不可能ではないものの誠実な対応とはいえないため、内定承諾後の辞退は避けるようにしましょう。
本人からではなく第三者からの連絡
企業に内定辞退の連絡をするのが億劫だからといって、保護者や第三者から連絡することはやめましょう。人に頼るのではなく社会人になる自覚を持って、最後まで責任を持って真摯な対応をするようにしましょう。
入社2週間前を過ぎての辞退
民法では「労働契約を解除する場合は2週間前までに申し出ること」と定められていることから、入社2週間前を過ぎてからの内定辞退はルール違反です。非常識な行為とみなされます。
企業へ悪い印象を与えるだけでなく、稀に損害賠償を請求されることもあります。よほどの事情がない限り避けるようにしましょう。
内定辞退の伝え方のポイント

内定辞退を伝える場合は、電話でもメールでも「お礼」「辞退の意思と理由」「お詫び」「結び」の4つのポイントを押さえておきましょう。
まずは内定通知に対するお礼を述べたうえで、「内定を辞退させていただきたい」とはっきり伝えます。内定辞退の理由は具体的に述べる必要はありませんが、差し支えない内容で簡潔にまとめます。
企業側から辞退理由を聞かれる可能性があるため、伝えられる範囲で準備しておくとやり取りがスムーズです。
企業側を否定したり不快にさせたりする内容でなければ率直に伝えて問題ありません。ただし、どうしても言いたくない場合は「申し訳ありませんがお答えできません」と伝えてもいいでしょう。
POINT!
「お礼」「辞退の意思と理由」「お詫び」「結び」
電話で伝える時のポイントと例文
電話で内定辞退を伝える時のポイントは以下の通りです。
- 話す内容をあらかじめメモしておく(辞退理由など)
- 選考や内定のお礼を伝える
- 辞退する意思を明確に伝える
話す内容をあらかじめメモしておく(辞退理由など)
内定を断る電話をするのは緊張するもの。緊張して早口になったり、重要なことを伝え忘れたり、頭が真っ白になったりすることも想定されます。きちんと伝えるためにも事前に話す内容をメモ書きしておきます。その際に辞退理由を聞かれた際にどこまで伝えるのかも用意しておくと聞かれた時に焦ることなく答えることができるので安心です。慌てずゆっくり話すことを心がけるようにしましょう。
選考や内定のお礼を伝える
まずは内定の通知を出してくれたことへのお礼を述べます。それだけではなく、応募から選考まで時間と手間をかけてくれた採用担当者にお礼の気持ちを伝えましょう。
社会人としての必須マナーといえます。
辞退する意思を明確に伝える
辞退する理由は伝えにくいものですが、明確に伝えます。曖昧な理由で相手に辞退の意思が伝わらないと「それは辞退するということでしょうか」など聞き直されてしまいます。
【例文】
お世話になっております。内定の通知をいただきました◯◯◯◯と申します。
採用担当の△△様はいらっしゃいますでしょうか。
~担当者に変わる~
この度は内定のご連絡をいただきまして、誠にありがとうございます。
大変申し上げにくいことではありますが、検討の結果、御社よりいただきました内定を辞退させていただきたく連絡いたしました。
(理由を聞かれた場合)
他社からの内定をいただき、最後まで悩みましたが、自分の適性やキャリアについて検討した結果、そちらの企業の内定を受けることにいたしました。
本来であれば直接お詫びに伺うところですが、電話での連絡となり申し訳ございません。
選考で貴重なお時間を割いていただきながらこのような返事になってしまい大変申し訳ございませんでした。失礼いたします。
メールで伝える時のポイントと例文
電話で連絡したものの採用担当者が不在だった場合はメールで伝えますが、メールで伝える際の懸念事項として、採用担当者がメールを見落としてしまうことです。
メールで伝える時のポイントと例文はこちらの記事を参考にしてください。
内定辞退は誠意を持った対応をこころがけることが大切

内定辞退は珍しいことではありません。採用する企業側も内定辞退されることは経験しているのいます。
マナー違反をしない限りスムーズに了承してもらうことができます。しかし、内定辞退の連絡が遅くなると企業に多大な迷惑をかけることになります。
選考のために貴重な時間を割き、自分に内定通知をだしてくれた企業に対し、感謝とお詫びの気持ちを込めた誠意ある対応を心がけましょう。
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