「大学生になったら、親元を離れて一人暮らしを満喫したい!」そう考える学生の方は多いですよね。しかし大学生の一人暮らしは自由度が高い反面、お金や生活環境など、クリアすべき条件もたくさんあります。
この記事では、大学生が一人暮らしをするための費用や準備、部屋・物件探しのポイントまで解説しています。これから大学生になるみなさんはもちろん、一人暮らしを考えている現役大学生や社会人の方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
大学生の一人暮らし、割合とその理由は?

株式会社ガロアが2023年におこなった調査によると、実家住みの大学生が61%なのに対し、賃貸マンションやアパートで一人暮らしをする大学生は29%という結果が出ています。
「思っていたよりも少ない……」と感じた方もいるかもしれませんね。さらに、一人暮らし大学生の男女の割合は、地域にもよりますが女性の方が少ない傾向にあるようです。
大学生で一人暮らしをする理由には、以下のものがあります。
- 通学時間を短縮できるから
- 自由に過ごせるから
- 自立したいから
ただ、初めての一人暮らしは金銭面でも生活面でも、不安がつきものですよね。実家を離れる大学生のなかには、マンションやアパートでの一人暮らし以外に、集団生活ができる学生寮や下宿を選択する人もいます。
参考:大学生に聞く!家・物件・アパートの探し方、一人暮らしの条件|ガクセイ協賛(株式会社ガロア)
大学生が一人暮らしをするメリット・デメリット

一人暮らしは、文字どおり「ひとりで暮らす」ことです。ゴミの分別から掃除や洗濯、お金の使い方まですべて自分の判断になるため、一人暮らしの期間中にたくさんの学びを得る大学生は多いでしょう。
【メリット】
- 好きな場所に住める
- 通学時間を短縮できる
- 生活スタイルを自由に決められる
- インテリアや家電にこだわれる
- 自由に友達を呼べる
- 生活力が身に付く など
【デメリット】
- 家賃や光熱費などの生活費負担が大きい
- 人によっては栄養バランスが偏る
- セキュリティ面でのリスクが気になる など
POINT!
日常のタスクを効率的にこなすなど「働く自分」を意識して生活をすれば、就活時の自己PRやガクチカとして使える可能性も◎。できる範囲で、無理なく意識してみましょう。
遊べない?きつい?大学生の一人暮らしにかかる初期費用や生活費

大学生の一人暮らし物件は、住む地域にもよりますが家賃5万円前後が平均的です。そこに食費や光熱費などをあわせると、月の生活費は12万円前後に。女子大学生であればセキュリティや立地など安全面を重視する傾向にあり、家賃がもう少し高くなりがちです。
趣味や友人関係の付き合いなどで出費が増える可能性も。仕送りがない、または少額な大学生であれば、生活費を稼ぐためのアルバイトが多くなり「せっかくの大学生なのに遊べない」「勉強とアルバイトばかりで、正直きつい……」と感じてしまうかもしれません。
しっかり把握して「予想外」をナシに!大学生の主な出費項目一覧
- 家賃(住居費)
- 光熱費(電気・ガス・水道)※季節により変動あり
- 交通費(バス・電車・車など)
- 書籍、学用品(参考書・文房具など)
- 通信費(スマホ、パケット代など)
- 交友費(友人と遊ぶ、食事に行くなど)
- 食費
- 日用品
- 貯金
- その他(体調不良時の医療費や、冠婚葬祭など)
大学生の主な収入は「仕送り、アルバイト、奨学金」となっており、一人暮らしの生活にゆとりを持たせたいなら「アルバイトを増やす」方法が現実的です。
独立行政法人 日本学生支援機構が2022年におこなった調査によると、アルバイトをしている大学生は83.8%という結果が出ています。学部・学科にもよりますが、勉強とバイトを両立させている学生は多いよう。
ただし、生活費が足りないから、とバイトを増やしすぎれば、大学生活に支障をきたしかねません。現実的で無理のない生活計画を立てることが大切です。
POINT!
「まかない」や従業員割引を提供しているお店でのアルバイトなら、お金を稼ぎながら食費や日用品費の節約ができる可能性も◎。
参考:独立行政法人 日本学生支援機構 令和4年度 学生生活調査結果
初期費用はまとまった金額が必要!計画的に準備しよう
引っ越し時の初期費用は、敷金・礼金や家具・家電の購入も含めると思いのほか高額に。合計50万円程度を目安にしておきましょう。
POINT!
家電は量販店などで安いセットの購入もできますが、とことん効率的に生活したい方は、初めからハイテク家電を導入するという手も。おすすめは、ボタンひとつで洗濯から乾燥までできる乾燥機付き洗濯機、お掃除ロボットや食洗機など。家事の時間を短縮できるぶん、勉強や好きなことに時間を使えます。
家賃は退去するまでの金額を計算して決めよう
家賃は住んでいる間、毎月ずっと必要になる出費です。大学生活4年間の家賃を、家賃4万円と6万円の部屋で単純に比較すると、その差は100万円近くに。この分を貯金できていれば、卒業後にやりたいことの元手資金としても使えます。
「家賃を可能な限り抑えたい」という方は、大学が設置している寄宿舎や下宿を利用するのもおすすめです。共同生活にはなりますが、新たな出会いや交流のきっかけができる楽しさもありますよ。
大学生の一人暮らしの部屋・物件探しで重要な条件はこの3つ!

大学生の一人暮らしは自由度が高く、楽しいのは事実です。しかし学生の本分は勉強であるため、しっかりと勉強に打ち込める住環境が何よりも大切。大学からの距離はもちろん、間取りや周辺の環境も考慮して部屋・物件を探しましょう。
熊本大学生活協同組合のサイトでは、一人暮らしを考える大学生のための部屋・物件探し・引っ越し情報などを簡単に探せるようになっています。進学したい大学が決まっているのであれば、ぜひ大学のホームページを隅々まで確認してみましょう。
参考:住まい・お部屋探し|熊本大学生活協同組合
【大学生一人暮らしの条件①】大学から近いかどうか
探すなら、大学まで20分~30分以内で通える場所がおすすめです。大学の周辺であれば学生向けの、手頃な家賃&住みやすい条件のアパートが多い可能性も大。
【大学生一人暮らしの条件②】間取りや建物の形態はどうか
大学生の一人暮らしで定番の間取りは1Kやワンルームです。建物の形態としてはアパートやハイツ、コーポ、マンションなどがあるので、希望の形態を探しましょう。
以下は一般的な呼び方や形態の一例です。当てはまらないものも多くあるので、不動産を探す際は注意してください。
- 【アパート】2階建て以下、共同住宅、木造または軽量鉄骨造、家賃が手頃
- 【ハイツ】2階建て、共同住宅、プレハブ軽量鉄骨造
- 【コーポ】2階建て、共同住宅、木造または軽量鉄骨造
- 【マンション】3階建て以上、共同住宅、重量鉄骨造、防音性が高い
POINT!
駐車場の有無や専用ゴミ捨て場、洗濯機は室内置きか室外置きか、バス・トイレ別や日当たりの良さなど「ここは絶対に譲れない!」というポイントは必ずチェックしておきましょう。
【大学生一人暮らしの条件③】部屋周辺の環境や治安はどうか
よく通ることになる道の広さや人通りなどは、事前に何度か通ってチェックしておきましょう。さらに街灯の数や明るさ、スーパーやコンビニ、小中学校や公共施設、交番等の有無なども確認を。
初めての一人暮らしは環境が大きく変わるため、かかりつけとして利用できそうなクリニックが近場にあると重宝します。実家への帰省や遠出をすることが多いなら、公共交通機関や高速道路とのアクセスの良さも重要ですね。日中と夜の環境の違いも含めて、安心して暮らせそうな場所を選びましょう。
POINT!
【メリットがデメリットに!?気を付けるべき注意点】
あまり大学に近いと友人たちのたまり場になる、コンビニやお店の近くは騒音や明るさが気になる、日当たりが良すぎて夏は暑いなど、状況によってはメリットがマイナス面になってしまうことも。納得のできる環境を選ぶことが大切です。
女子大学生が一人暮らしをする場合は家具やインテリアのチョイスにも注意を。防犯面を考えて、外から見えるものはユニセックスデザインにするのもおすすめです。
大学生の一人暮らしは就活まで見据えて考えよう

「他県の大学に通い、その地域でそのまま就職」はよく耳にする方も多いですよね。大学によっては、地元企業からの求人票が多く届くところもあります。この場合、全国を対象としたインターネットからの新卒採用応募よりも競争率は低くなるため、就活成功の可能性は高くなるといえます。
「大学生で一人暮らしをしてから就職をしたい。でも、まだ行きたい大学が絞り込めていない」という場合は、大学から地元企業への就職率の高さも参考にしてみるとよいかもしれません。気になる地域の企業情報を収集してみるのもおすすめですよ。
一人暮らし中にスケジュール管理や問題解決能力、金銭管理能力の強化を意識すれば、就活の面接や就職後の就業中に活かせる可能性もあります。一人での生活をただ楽しむだけでなく、就活まで見据えてメリハリのある暮らし方を実践できると素晴らしいですね!
大学生活は、一人暮らしを通じて自立する大切な期間でもあります。勉強やアルバイトだけでなく、生活力を高めることで、社会に出たときのスキルとしても活かせます。そして、せっかく新しい環境で暮らすなら、将来の進路についても少しずつ考えていきたいものです。
熊本での就職を検討している方は、地元の企業情報や就活のサポートが充実している 「就活応縁くまもと」 を活用するのもおすすめです。企業情報や採用情報を効率よく収集し、自分に合った働き方を見つけるために、ぜひチェックしてみてくださいね!