1.福利厚生とは
2. 福利厚生の種類
3. 福利厚生がもたらすメリット
4.福利厚生がもたらすデメリット
5. 就活生が抑えておきたい福利厚生の調べ方
6. 企業選びで重視するべき福利厚生
7.福利厚生に関して質問する際のポイント
8.就活の軸を第一に、福利厚生もしっかり調べよう
9. スカウト採用におすすめ!就活応縁くまもと
福利厚生とは
ここでは福利厚生の目的、福利厚生を受けられる対象者を解説していきます。
福利厚生の目的
福利厚生は、「企業が従業員やその家族の健康や生活を向上させる」という目的があります。
給与や賞与といった基本的な労働対価に加えて実施されるサービスや取り組みの総称を「福利厚生」といいます。
企業の福利厚生制度の対象者
福利厚生の対象は、全従業員です。正社員はもちろん、アルバイトやパートタイムでも受けることができます。
福利厚生の種類
福利厚生には大きくわけて、「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2種類があります。
それぞれ見ていきましょう。
法定福利厚生
法定福利厚生は、「法律で義務づけられた福利厚生」で、どの企業にも設けられている最低限の福利厚生制度になります。代表的なものは以下のようなものです。
- 健康保険
- 労災保険
- 雇用保険
いくつか、聞いたこともある人も多いのではないでしょうか。上記の3つは基本ともいえる福利厚生です。
法定外福利厚生
法定外福利厚生は「企業が独自に設けた福利厚生」のことです。
法定福利厚生と違い、法律によって義務化されているわけではなく、企業が任意で設定することができます。代表的なものには以下のようなものがあります。
- 住宅手当(家賃補助)
- 通勤補助
- 健康診断補助
企業によって金額や条件などは変わるので、自分の入る会社の福利厚生はしっかり確認しましょう。
福利厚生がもたらすメリット
福利厚生は、従業員の生活の質を向上させ、安心して働くことのできる環境をつくってくれる大切な制度です。まずはメリットから見ていきましょう。
企業の従業員に対する姿勢を知ることが出来る
会社の規模によっては経費を割けず、福利厚生が充実していない企業もあります。
しかし、 福利厚生の充実度合いは、企業がどれくらい従業員のことを大切にしているかがわかる目安のひとつになります。
ワークライフバランスを確保できる
ワークライフバランスとは、仕事とプライベートのバランスをとることです。
長く働いていると、入社当初と自分の状況は変ってきます。結婚・育児・介護、突然の病気などで、一日8時間労働が難しい場合も出てきます。
育児休暇や時短勤務制度、病気休暇が充実している企業では、どんな状況でも安心して快適に働くことが可能です。
経済的な負担が軽減される
給与やボーナスが増えにくく物価高の現代では、お金の不安は常につきまとうものです。
安定的に支給される福利厚生としての金銭報酬があることで、住宅費や交通費などの毎月の固定費を削減することができ、経済的な負担が軽減します。
健康の維持・増進ができる
企業にとって、従業員に最善のパフォーマンスを出してもらうためには「従業員自身が健康であること」が前提です。
そのため、福利厚生の中には健康の維持・増進ができるものもあります。たとえば、人間ドック奨励や産業医のカウンセリング、業務と関連のない疾病やケガも対象とした休業など、治療と仕事の両立を可能とするものがあります。また、運動不足解消のためジム優待などの福利厚生を設けている企業もあります。
モチベーションや生産性が向上する
企業で従業員が良いパフォーマンスを出すためには、モチベーションが不可欠です。
企業によっては、資格やスキルアップ支援の福利厚生を提供しているところもあります。実務に直結したITの資格取得支援・報奨金やマネジメントスキル、コミュニケーションスキルなどのヒューマンスキルの研修などが挙げられます。
このようなスキルアップの支援を受けることによって、従業員はモチベーションアップのほか、キャリアについて前向きに考えられるなど、プラスの効果が期待できるでしょう。
福利厚生がもたらすデメリット
福利厚生にはメリットだけではなく、デメリットもあります。
自分に関係のないものは恩恵を感じにくい
子育て関連の福利厚生が充実している企業に就職しても、子どもを産まないという選択をした場合、その制度を利用することはできません。また、実家暮らしで家賃補助が受けられない、徒歩通勤で交通費が出ないといった場合もあるでしょう。
補助を受けている社員と比べて月額にして数万円もらえていないということになり、不公平感を感じる可能性もあります。
制度はあるが実態が伴っていない企業がある
「誕生日休暇」「ノー残業デー」といった福利厚生が導入されている企業もありますが、中には名前だけで実態が伴っていない企業も少なからず存在しているようです。
理由は「職場が人手不足で休めない」「収入を減らしたくない」「昇進やキャリアに影響が出る」などさまざまです。入社前に実態をよく調べておくことが大切です。
福利厚生は廃止されることもある
企業が独自で導入している法定外福利厚生は、企業内の利用実績や経営状況で廃止されることがあります。
福利厚生目当てで入社してしまうとその制度が廃止されてしまった時に、仕事をする意義を見失ってしまうことに繋がりかねません。
福利厚生はあくまで会社選びの指標のひとつに留め、福利厚生目当てで入社することは避けた方が無難です。
就活生が押さえておきたい福利厚生の調べ方
福利厚生の種類やメリットなどがわかったところで、就活中の皆さんが気になるのは「企業の福利厚生をどうやって調べるのか」ということではないでしょうか。
福利厚生については、会社説明会などであえて説明しない企業が多いようです。そのため、福利厚生の情報は自分で積極的に動いて収集する必要があります。具体的な調べ方を解説していきます。
就職・転職の口コミサイトを確認する
就職・転職の口コミサイトでは、企業のホームページには載っていない情報を得ることができます。
しかし、ここでの内容は一部の社員の主観的な情報も含まれるため、「上司との関係が悪い」「仕事にやりがいがない」など否定的なコメントがあっても全ての社員に当てはまるというわけではないため、注意しましょう。
OB・OGや内定者に聞く
知り合いや先輩に内定者がいたら、福利厚生について聞いてみるというのも方法の1つです。また、大学のキャリアセンターではOB・OGを紹介してくれるので、OB・OG訪問は積極的に行いましょう。
実際に働いている人に聞くことが、1番正確な情報を得る近道です。
企業説明会で質問する
福利厚生に関して、質問するタイミングとしては企業説明会があります。
ただし、一般的には福利厚生の多くは企業のホームページに記載されています。内容を読んでから、理解しにくいものに関して尋ねるなどの工夫が必要です。
また、福利厚生ばかりたくさん質問をするのは仕事に興味がないという印象を与えますので質問は1~2個に厳選しましょう。
企業のサイトをチェックする
企業の採用ページに、一般的な福利厚生について記載されています。
企業説明会や面接でホームページを見ればわかるような質問をしないためにも、目を通しておきましょう。
企業選びで重視するべき福利厚生
企業が独自で設定している福利厚生には、定番のものからユニークなものまで、多種多様な種類があります。その中で、重視した方がいい福利厚生の種類について解説します。
交通費
通勤定期は割引がほとんどなく、毎日切符を買って通勤するのと変わらない値段になってしまいます。
また、ガソリン代が値上がりしている昨今、マイカー通勤でのガソリン代を自腹で払うとなるとかなり大きな負担になるので、交通費は最も重視したい福利厚生のひとつです。
家賃・住宅手当
家賃は、支出のなかでも大きな割合を占めています。
特に家賃の高い地域に一人暮らしをする場合、「給与の半分近くが家賃」ということにもなりかねません。家賃・住宅手当で一部でも負担してもらうことができれば、心身共に負担がかなり減り、貯金や趣味にお金を回すことができるでしょう。
社員食堂
企業によっては社員食堂を設置しているところもあります。昨今の物価高騰を背景に、多くの社会人は普段の食費の節約を意識しています。
しかし、忙しい社会人が毎日バランスの取れたお弁当を用意することは楽なことではありません。社員食堂があることによって、バランスの取れた健康的な食事を、低価格でできたての温かい状態で摂ることができます。
食生活や食費を重視している人は、ぜひ社員食堂のある企業もチェックしてみてくださいね。
育児・介護
法律で設定されている育児休暇・介護休暇以外にも育児や介護関係の福利厚生がある企業もあります。
たとえば、一時保育・ベビーシッターの費用の補助、社内への託児所の設置、介護にかかる金額の補助などです。
性別に関わらず育児、介護に関わるようになり、積極的に導入している企業も多いようです。
厚生年金
年金には、「国民年金」と「厚生年金」の2種類があります。
「国民年金」は、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全ての人が対象です。原則として全員が同じ定額の保険料を支払います。
一方「厚生年金」は、会社などに勤務している人が加入する年金のことで、保険料は収入に応じて変わってきます。厚生年金は国民年金の約2~3倍の年金が受給できる場合もあります。
ほとんどの企業は厚生年金に加入しており、これは企業側の義務となっています。まれに厚生年金に加入していない企業があるので、注意しましょう。
福利厚生に関して質問する際のポイント
「福利厚生について質問するのはタブー」という話はよく聞きます。
福利厚生の質問ばかりすると「業務への関心が薄い」と見られてしまい、印象を悪くしてしまうこともあります。福利厚生に関しての質問はタブーではありませんが、聞くタイミングや質問の仕方にポイントがあります。
質問するタイミングに気を付ける
一次面接では、福利厚生に関しての質問は避けた方が無難です。
面接官によっては「仕事では無くお金で選んでいる」「休みとお金がもらえばなんでもいいのか」という印象を与えてしまうかもしれません。
福利厚生の質問は、二次面接に進んだタイミングでする方がいいでしょう。お互いに理解が進んだ二次面接の方が、丁寧に答えてくれる可能性が高いです。
「自分」ではなく「仕事」を軸にした聞き方をする
福利厚生に関しての質問は、質問の前の前振りが大切です。
休日出勤について質問する場合の例をみていきましょう。
【悪い例】
「土日は趣味の時間にあてたいので、どれくらい休日出勤があるのか教えて下さい」
【良い例】
「休日出勤が必要な場合、しっかり対応させて頂きたいので、どれくらいの頻度で休日出勤が発生すると考えておけば良いでしょうか?」
「会社に貢献したい」「仕事への意欲が高い」ということをアピールしつつ、福利厚生に関しての質問をすると印象アップにも繋がります。
就活の軸を第一に、福利厚生もしっかり調べよう
福利厚生は国で定められているものから、企業が独自に設定してるものまで、さまざまな種類があります。
しかし、福利厚生の充実度合いで「ブラック企業」「ホワイト企業」と決めつけるのは早計です。気になる企業は、名前ばかりの制度になっていないかをしっかり調査することが大切です。
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