就職活動中を進め、いろんな会社や働く先輩と出会う中で、「働くとはなんだっけ?」を改めて考えていることはありませんか?
今後の生活の中で半数以上の時間を占める「働く」、かつ私たちの愛する「熊本で働く」を一緒に考えましょう。
「熊本で働く」ことを、気になる「就職しやすさ」「働きやすさ」「暮らしやすさ」の3つの軸に分け、それぞれデータをもとに解説します。
皆様の就職活動の一助になれば幸いです。
「熊本で働く」とは?
まず「熊本で働く」を考えるうえで大切なことをいくつかみていきましょう
地元企業への強い関心
熊本県のある大学では6割が県内企業へ就職する、とのこと。学生自身の地元志向が強いことはもちろん、県内企業が地域に根差し、学生にとっても身近な存在であるともいえそうです。
全国や他県との違い
住宅地価格・平均帰宅時間・病院数など、全国平均を上回る水準の生活データが出ています。給与は決して高くないかもしれませんが、総合的に働きやすく、暮らしやすい街だといえるでしょう。

しゅーくま
TSMC(半導体)関連ニュース
今熊本の経済界で最もホットな話題といえば台湾の世界最大の半導体メーカーTSMCの進出です。
工場が建設されることになった菊陽町には商業施設、スポーツ施設などの新施設が続々と建設され、街の賑わいに寄与しています。
また雇用効果は7500人、県の年間GDPに対する影響額は毎年約3%の成長底上げ効果があるとの試算も出ています。
先行き不透明な部分はありますが、地域経済の活性化への寄与は間違いなく、長期的な発展と安定が見込めるでしょう。
自分の理想のワークライフバランスを設計
皆さんが働くうえで重視していることは何ですか?
給与、休日、通勤しやすさ、などそれぞれ大事なものがあると思いますが、
この機会に「ワークライフバランス」を設計してみませんか?
ワークライフバランスとは「仕事と生活を調和させること」です。
仕事を少なくしてプライベートを充実させることでも、その逆でもありません。
性別や年齢を問わず、仕事と生活を両立させ、2つの相乗効果を生み出すことが目的で、
つまり「心身ともに安定した生活が送れるか」がゴールとなります。
正解はありませんので、自分の理想の生活、ワークライフバランスをこの機会に一度考えてみましょう♪
今回のテーマは「就職しやすさ」
就職しやすさ=働くを考える上での入り口、です。
「どんな仕事があるのか」「自分のやりたいことはなにか」などを意識しながら読み進めることをおすすめします!
POINT・TOPICS
「熊本の就職しやすさ」を解説するうえでポイントは以下3つです!
TSMC進出による経済活性化
前述のTSMCの熊本進出には雇用・所得・消費などに大きな影響があると考えられています。
九州フィナンシャルグループは23年9月、2023年から2031年までの間で経済波及効果が約4兆2900億円なるとの試算を発表しています。
工場が設立される菊陽町には買い物ができる大型商業施設や、26年には九州最大規模のアーバンスポーツ施設の開業など、
人の交流や賑わいを呼び起こす拠点の設立も続々発表されています。
また県内への新工場設立や既存工場増設が約80社、雇用効果は7500人、県の年間GDPに対する影響額は毎年約3%の成長底上げ効果、など、
生産、投資、雇用、所得、消費など経済活動が活性化する期待が高まっています。
業界トップシェアの企業が多い
前述の半導体業界をはじめとして、熊本には業界トップシェアの企業が多いことが特色の一つです。
- 輸送機分野の世界シェア1位企業がある
- 生産量が日本一の農作物が多い
- 大規模研究開発の拠点がある
など、大都市と比較して引けを取らない、大きなポテンシャルを持つ企業が多く存在します。
決して規模は大きくないかもしれませんが、やりがいがあり、安定して働くことが出来る環境が整っている、といえます
地元密着型の就活サイトの展開が熱い!
- SNS感覚で企業の情報収集が簡単にできる
- スカウト型採用で企業側からアプローチを受けられる
- 地元に密着した就活に役立つコラムが豊富
- 気軽に企業と関われるイベントを定期的に開催
上記がまるっとかなう「就活応縁くまもと」というサイトがあります。
熊本で就職を希望する学生と地元の企業をつなぐ、スカウト型就職活動サイトです。
ここでしか聞けない、地元企業の情報収集もできるので、まずはこちらのサイトを訪ねてみてはいかがでしょうか?

しゅーくま
県外進学して地元熊本で就活を考える人にもオススメ♫
また、自治体支援の若年層(34歳以下)の方が主な対象となる「熊本ヤングハローワーク」や「ジョブカフェくまもと」、熊本市主催の合同企業説明会なども各種開催され、就職に対しては手厚いサポートが受けられます。
データで解説!
さてここから熊本の「就職しやすさ」をデータやグラフで解説します。
就職率
熊本県には、104校の高校(分校・支援学校・通信学校含む)と
34校の大学・短期大学・専門学校があります。
◆高校卒業者の就職率は99.5%(熊本県内就職率は60.6%)
◆大学卒業者の就職決定率は各大学の報告では約97%以上
出典:令和5年3月県内新規高等学校卒業者の職業紹介状況
参考:熊本大学・熊本学園大学・崇城大学 など
全国平均(大卒:97.3% 高卒:97.9%)と比較しても、熊本県の就職率は高水準であり、就職しやすい環境といえそうです。
求人倍率
求人倍率とは、”求職者1人あたり何件の求人があるか”を示すものです。
求人倍率が高い現在は、売り手市場と言われています。
有効求人倍率の推移からもわかるように、熊本は求人倍率が全国平均より高く、就職活動がしやすい、といえます。
熊本県の2023年11月の有効求人倍率は1.28倍です。(※熊本労働局 一般職業紹介状況)
全国の有効求人倍率は1.26倍で、熊本県は0.02ポイント上回り比較的高水準で推移しています。
今後の見通しについて熊本労働局は、「菊陽町に進出するTSMCに関連する動きが活発になることで広い範囲での求人の増加があると見ている」と述べており
工場増設・新設や進出企業も相次いでいるため、雇用は長期的に拡大するとみられています。
求人数
新規求人数と求職者数の推移からわかるように、求人数が求職者数を上回る水準、
つまり「仕事を探している人<求人数」となっていることから、たくさんの求人の中から選ぶことが出来ます。
企業数
出典:令和3年経済センサス‐活動調査(速報) 結果の概要【熊本県】
熊本県の企業等数は52,525企業、九州各県と比べると福岡県に次いで2番目に多いです。
事業所数は80,247事業所、従業者数は708,907人います。
産業分類別でみると、熊本は「卸売業・小売業」「宿泊業・飲食サービス業」など第3次産業が盛んです。
このほか、世界シェア1位の企業がある半導体産業・輸送機器産業等の大規模製造業や、情報通信関連産業等の企業も集まっており、幅広い業種の中から仕事を選ぶことができます。
また農業も盛んで、熊本県は農業産出額が全国5位(R3年)であり、全国屈指の園芸産地でもあります
給与
熊本県の初任給と、年齢別の給与について見てみましょう。
高卒男性:174,100円、高卒女性:171,100円
出典:熊本県における賃金等の動き(令和5年版)
熊本県の平均的な収入は九州の他の地域とほぼ同じです。しかし全国的に見ると、熊本県の平均収入は低いです。
熊本県は地方に位置しているため、都市部と比べるとどうしても平均収入が低くなってしまいます。
しかしここで注目してほしいのが「可処分所得」という考え方です。
収入から税金や生活費などを差し引いた支出、つまり「自分で自由に使える金額」のことを指します。
この支出の中で、熊本県が安く抑えられそうなものが3つあります。
- 家賃
- 食費
- 交通費
順番に見ていきましょう。
家賃
出典:都道府県地価調査 国土交通省(H30)
熊本市の民間借家の平均家賃は、政令市2位(2020年小売物価統計調査より)と、比較的安価です。
また、購入の場合でも、東京都よりも安く広いので、「安くて広い住まい」が実現するかもしれません。
平均地価も東京の約10分の1。夢のマイホームを持つことも他の都市圏に比べて簡単だと言えそうです。
①賃貸物件の家賃(一部屋間取りの場合)

②マンション
◆マンションの平均価格
◆マンションの平均面積
出典:住宅金融支援機構 2020年度フラット35利用者調査
③マイホーム
◆マイホームの平均価格
◆マイホームの平均面積
出典:住宅金融支援機構 2020年度フラット35利用者調査
食費

出典:家計調査2021年第2表都市階級地方都道府県庁所在地別
さらに細かくみていくと、熊本市では、魚介類、野菜・海藻類、酒類、そして外食費は大幅に安くなっています。
農業が盛んな熊本では、ナスやスイカ、ミカンをはじめとする様々な作物が、新鮮で安く手に入ります
交通費

出典:家計調査2022年第2表都市階級地方都道府県庁所在地別
交通費についても熊本の方が大幅に安くなっています。
内訳的には「自動車等関係費」が東京都よりも高くなっているものの、家計の中で交通費の占める割合は東京都よりも低いと言えるでしょう。
このように、支出が都市部に比べて安いことが多いため、給与が額面で見ると低くても、
収支をうまく管理することで、豊かな生活を送ることができます。
女性の雇用
女性雇用率
女性管理職比率
出典:国勢調査
女性雇用率、女性管理職比率ともに全国平均より高い水準です。
熊本県の取り組み:「熊本県女性の社会参画加速化宣言」
熊本県では、女性が働きやすい環境の整備や女性の登用に向けた目標などを設定し、企業・学校・団体などの事業者が宣言していくことをすすめています。
掲載企業の取り組みも参考にしてみてください。
女性の社会参画加速化宣言くまもとBook(H30年11月発行)
業種別データ(給与、年間休日、企業数・求人数)
業種ごとに就職しやすさのデータをみていきましょう。
給与
※基本給に社員一律に支給される諸手当(営業・通勤・住宅等)の合算した額、金融機関は基本給のみ
年間休日
企業数・求人数
第三次産業が盛んで、農業従事者も多い熊本県ですが、最近では半導体関連企業の進出による経済の拡大に伴い、
様々な産業・業種が展開しています。
業種ごとに給与や休日に特徴がありますので、気になる業界についてはさらに深堀することをおすすめします。
まとめ
「就職しやすい」といえる!
いかがでしたか?
- 半導体業界をはじめとした経済・雇用状況の前向きな見通し
- 第三次産業、農業と元気な産業が多く、企業も多い
- 地元密着型の就活サイトや市の支援が手厚い
以上のことから、熊本は「就職しやすい」ところだといえます!
自分の理想とするワークライフバランスと照らし合わせよう
仕事を選ぶときは、「5年後、10年後、どんな生活を送りたいか」「余暇に何をして過ごしたいか」など、
自分の理想とするワークライフバランスをしっかり見据えつつ、「楽しい生活が送れるか」を大事にしてくださいね。
スカウト採用におすすめ!「就活応縁くまもと」
スカウト型就活をするためには、就活サイトへの登録が欠かせませんが、どのサイトを利用するべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。もし、特定の地域での就職を希望しているのであれば、地域密着型のサイトがおすすめです。
就活応縁くまもと
「就活応縁くまもと(しゅーくま)」は、熊本県に特化したスカウト型就活サイトです。地元での採用に力を入れている企業が数多く登録しており、積極的なスカウトが期待できます。各企業の基本情報や採用情報も盛りだくさんなので、必見です。地元企業ばかりなので、勤務地のミスマッチが起こらないことも魅力です。
「しゅーくま」でスカウトを受けると、マイページ内で各企業の担当者と直接メッセージのやり取りができるようになります。求人についての質問や、インターン参加の日程調整などを自由に話すことができるため、その会社をより身近に感じることができるでしょう。
「熊本が大好きだ!」「熊本のために働きたい!」という学生さんは、ぜひ「しゅーくま」を活用して、地元での就活をスムーズに進めましょう!!