企業は入社後にどういったキャリアを築いていきたいのかを確かめるためにも面接の場で聞くことが増えています。キャリアプランは面接対策のためだけではなく、就活を成功させるためにはキャリアプラン作りが不可欠です。この記事ではキャリアプランがなぜ必要なのか、なぜ企業はキャリアプランを面接で聞くのか、実際に作成するためのポイントについて解説します。
キャリアプランとは
キャリアプランとは「自分の将来の理想像を明確にし、理想の実現を目指して構築された具体的な行動計画」とされています。
「将来どのような業界・職種でどのように成果を発揮したいのか」「仕事を通じてどのような人間になりたいのか」などを長期的な目標を掲げ、それに対して具体的な行動計画を立てることです。「こんな業務がしたいな」と漠然なものではなく「10年後にはひとつのプロジェクトを任してもらえるリーダーになる。そのためには◯◯のスキルが必要。そのスキルを習得するために3年間は▲▲の業務に携わり、次の2年間は●●の業務に携わってスキルを磨く・・・」と自分がなりたい像に向けて具体的に何をいつまでにしたいのかを描いていきます。
キャリアパス・キャリアアップとの違いは?
キャリアプランに類似する言葉がいくつかあります。それぞれキャリアに関連した言葉ではありますがキャリアプランと意味が違います。意味合いを理解することでキャリアプランを立てる参考になりますので、ここでしっかり違いを理解しておきましょう。
キャリアパス
キャリアパスとはキャリアを獲得するために必要な道筋や経路のことを指します。すなわち企業の中で昇進・昇格するための基準や条件を明確に定めた人事制度のことです。キャリアプランは従業員自身が考えるものに対しキャリアパスは企業側が従業員に提示するものです。キャリアパスと同じ意味で使用されるものにキャリアステップがあります。
キャリアアップ
キャリアアップとは現在の職位から上位職位に上がることや、専門的知識やスキルを向上させて能力を高めていくことを指します。経験を積み重ねていくことで仕事の幅を広げていくものです。キャリアアップは収入や役職、やりがい、職場環境などさまざまなことを目標とし、同じ企業内でキャリアアップを目指すこともあれば、専門的なスキルや経歴を増やして自分自身の市場価値を上げることもキャリアアップのひとつです。
なぜキャリアプランが必要なのか?
これまでの日本では終身雇用や年功序列といった日本独自の文化や習慣で成り立っていた時代がありました。ひとつの企業である程度の年齢を重ねれば企業が主導するキャリアが構築されていきました。しかし現代では変化が激しく先行きが見えにくく、企業主体による年功序列などは制度として成り立たなくなっています。また日本経済団体連合会がまとめた「2020年版 経営労働政策特別委員会報告 」でこれまでの終身雇用や年功序列型の賃金体系からジョブ型雇用や成果主義に転換が必要だと報告しています。
裏返すと働くことや自分のキャリアが明確になっていない受け身の状態では働く意欲を失う恐れがあります。今のような先行きが不透明で将来の予測な困難な時代では就活生自らが主体的なキャリアプランを描くことが重要になります。
キャリアプランの作り方
就活を進める上でキャリアプランが重要だということは理解できたと思います。しかしいざ作成しようと思ってもどうやって作成したらいいの?と悩む就活生も多いと思います。ここからは自分でキャリアプランを作成するためのポイントを紹介します。
自己分析を深める
まずはキャリアプランを作成するためには自分自身のことをよく理解しておく必要があります。これまで自分が成功したこと、失敗したこと、培った強みや得意なことなどを振り返り自己分析を行います。自己分析を深めることは働くうえで自分は何を大切にしているのかの価値観を深掘りすることができます。自己分析についてはこちらの記事を参照にしてください。
・将来なりたい姿を具体化する
自己分析を深めると自分の将来のなりたい像を考えます。キャリアプランを作成するにはこの自分が「将来どうなりたいのか」は重要なポイントになります。自分は将来仕事を通じて何を成し遂げたいのか、どんな姿になっていたいのかを明確にします。まずは10年後、どのような業務をして会社や社会に貢献したいのかイメージを膨らませます。その際仕事だけではなくプライベートでもどのようになっていたいかも考えるとよいでしょう。なりたい姿を明確にするのは、なぜそう思うのかと問いかけてみます。
・現状と将来のギャップを整理する
自分が理想とする姿を思い描けたら5年後、3年後、1年後と短期的な目標と計画に落とし込んでいきます。
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10年後の理想像を達成するためには5年後、3年後、1年後には何ができている必要があるのか
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その目標を達成するためには、どのような資格やスキルが必要なのか
これらを洗い出し、自分の現在地を明確にしていきます。自己分析、現在地を理解することで将来なりたい姿とのギャップを確認します。現時点で不足していることはなにか、苦手なことはなにか、なりたい姿に向かった自分のどのような強みが発揮できるのか、など具体的に考えていきます。キャリアプランは自分の目標を掲げるだけではなく、それは実現可能なのか、その目標にむかってどのように行動するのかを明確にすることが重要です。
将来なりたい姿にたどり着くために必要なスキルがある場合はいつまでに習得するのか、苦手なことはどのように克服する必要があるのかも明確にしています。
・現在の姿からなりたい姿への行動計画をたてる
先述の通り、将来なりたい姿を考えるだけでは絵に描いた餅になってしまいます。現在地、5年後、3年後のキャリアプランを立てたら、その目標を達成するために何をするのか具体的なアクションプランを考えていきます。長期的な目標を立てる場合、モチベーションの維持が難しくなり途中で投げ出してしまう可能性もあります。そうならないためにも長期的な目標だけではなく、短期間での目標をたてて行動計画を立て実現可能な計画を立てることが重要です。
なぜ企業は面接でキャリアプランを聞くのか?
就活生の就活事情も変化していますが、採用を行う企業も変化しています。面接ではキャリアプランを聞かれることが多くなりました。では一体なぜ企業は就職面接でキャリアプランについて質問するのでしょうか。
自社のビジョンと相違がないか
企業側が採用活動をすすめるなか「採用のミスマッチを防ぎたい」という思いがあります。企業指針やビジョンなどの考えと就活生のビジョンが合致しているかを考えています。キャリアプランを聞くことで企業理解ができているかの判断材料にもなります。いくら壮大なキャリアプランを伝えても応募企業の企業理念や戦略、業務内容を理解していないと具体的なキャリアプランを描くことができません。そのため就活生が希望する働き方とその企業が取り組んでいる業務内容が合致しているのかも確認します。また将来自社でどんなことを目指したいのか、それに対してどれぐらいの時間をかけて行動しキャリアを積み上げていくのかを知ることで、働く上で大切にしている価値観が自社と合致しているかも確認しています。
希望するキャリアプランが自社で実現できるか確認したい
企業側にとって入社した新入社員にできるだけ長く自社で働いて欲しいと考えています。そのため就活生がどういった職種や環境で働きたいと考えているのかニーズを把握し、そのニーズを自社で応えることができるのか判断するためです。就活生のキャリアプランが自社で実現できそうだと判断されればお互い入社後のミスマッチが起こりにくく、自社に貢献できる人材だと評価される傾向があります。
まとめ
就活では自己分析を行って自分の強みや価値観、キャリアプランを立てることが重要だとお伝えしてきました。キャリアプランは自分自身のためだけではなく採用する企業側にも基準となる重要なものです。キャリアプランの作成には時間がかかりますが、就職活動だけではなくより自分らしく人生を歩むうえで必要になるものなのでしっかりと取り組んでいきましょう。
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