面接で「あなたは10年後どのようになっていたいですか」と聞かれて明確に答えることができますか。
企業は入社後にどういったキャリアを築いていきたいのかを確かめるためにも面接の場で聞くことが増えています。キャリアプランは面接対策のためだけではなく、就活を成功させるためにはキャリアプラン作りが不可欠です。
この記事ではキャリアプランがなぜ必要なのか、なぜ企業はキャリアプランを面接で聞くのか、実際に作成するためのポイントについて解説します。
2. キャリアプランとは
3. なぜキャリアプランが重要なのか?
4. キャリアプランの作り方
5. 職種別回答例
6.キャリアプランに関してよくある質問
7. キャリアプランは自分の将来のためにも重要
8.スカウト採用におすすめ!就活応縁くまもと
キャリアプランを描いて面接対策!迷ったときに判断軸にも
キャリアプランが大切な理由はずばり「迷ったときの判断軸になる」からです!就職活動を進めていけばいくほど、
「自分が本当にしたいことってなんだっけ?」
「自分の力を発揮できる場所はどこ?」
という自分自身のことについてわからなくなることが多く起こります。
自分自身のことを理解していないと、面接のときに自己PRをうまく伝えられず、
面接の通過率が下がってしまうことにもつながりかねません。
自分の中の迷いをなくし、決意をはっきりさせ、面接でしっかりした受け答えが出来るようになるため、
キャリアプランを描いておく必要があります。
キャリアプランとは
キャリアプランとは「自分の将来の理想像を明確にし、理想の実現を目指して構築された具体的な行動計画」とされています。
「将来どのような業界・職種でどのように成果を発揮したいのか」「仕事を通じてどのような人間になりたいのか」などを長期的な目標を掲げ、それに対して具体的な行動計画を立てることです。
「こんな業務がしたいな」と漠然なものではなく「10年後にはひとつのプロジェクトを任してもらえるリーダーになる。そのためには◯◯のスキルが必要。そのスキルを習得するために3年間は▲▲の業務に携わり、次の2年間は●●の業務に携わってスキルを磨く…」と自分がなりたい像に向けて具体的に何をいつまでにしたいのかを描いていきます。
キャリアパス・キャリアアップとの違いは?
キャリアプランに類似する言葉がいくつかあります。それぞれキャリアに関連した言葉ではありますがキャリアプランと意味が違います。
意味合いを理解することでキャリアプランを立てる参考になりますので、ここでしっかり違いを理解しておきましょう。
キャリアパス
キャリアパスとは、キャリアを獲得するために必要な道筋や経路のことを指します。すなわち企業の中で昇進・昇格するための基準や条件を明確に定めた人事制度のことです。
キャリアプランは従業員自身が考えるものに対し、キャリアパスは企業側が従業員に提示するものです。キャリアパスと同じ意味で使用されるものにキャリアステップがあります。
キャリアアップ
キャリアアップとは現在の職位から上位職位に上がることや、専門的知識やスキルを向上させて能力を高めていくことを指します。経験を積み重ねていくことで仕事の幅を広げていくものです。
キャリアアップは収入や役職、やりがい、職場環境などさまざまなことを目標とし、同じ企業内でキャリアアップを目指すこともあれば、専門的なスキルや経歴を増やして自分自身の市場価値を上げることもキャリアアップのひとつです。
キャリアパス・キャリアアップとの違い
※図を入れる※
この図の通り、
キャリアパス→ゴールに向かうための進み方やいつ上がりたいかの希望や想定
キャリアプラン→キャリアアップとキャリアパスを含めたキャリア全体のイメージ図のこと
というイメージを持ってもらえればいいと思います。
例えば国家試験合格を例にすると
・キャリアアップ=国家試験に合格し、入社してから主任→課長となっていく
・キャリアパス=学生時代に国家資格を取得→3年目までに社内試験に合格し主任になる→5年目までに成果を挙げて課長になる
・キャリアプラン=上記2つを合わせた5-10年くらいの目標や計画
というのがそれぞれの考え方です。
なぜキャリアプランが必要なのか?
これまでの日本では終身雇用や年功序列といった、日本独自の文化や習慣で成り立っていた時代がありました。ひとつの企業である程度の年齢を重ねれば企業が主導するキャリアが構築されていたのです。
しかし、現代では変化が激しく先行きが見えにくく、企業主体による年功序列などは制度として成り立たなくなっています。
また、日本経済団体連合会がまとめた「2020年版 経営労働政策特別委員会報告」で、これまでの終身雇用や年功序列型の賃金体系から、ジョブ型雇用や成果主義に転換が必要だと報告しています。
今のような先行きが不透明で将来の予測な困難な時代では、就活生自らが主体的なキャリアプランを描くことが重要になります。
キャリアプランの作り方
就活を進める上でキャリアプランが重要だということは理解できたと思います。しかしいざ作成しようと思ってもどうやって作成したらいいの?と悩む就活生も多いと思います。ここからは自分でキャリアプランを作成するためのポイントを紹介します。
1. 自己分析を深める
まずはキャリアプランを作成するためには、自分自身のことをよく理解しておく必要があります。これまで自分が成功したこと、失敗したこと、培った強みや得意なことなどを振り返り自己分析を行いましょう。
自己分析を深めることは、働くうえで自分は何を大切にしているのかの価値観を深掘りすることができます。
2. 将来なりたい姿を具体化する
自己分析を深めると自分の将来のなりたい像を考えます。キャリアプランを作成するにはこの自分が「将来どうなりたいのか」は重要なポイントになります。自分は将来仕事を通じて何を成し遂げたいのか、どんな姿になっていたいのかを明確にします。まずは10年後、どのような業務をして会社や社会に貢献したいのかイメージを膨らませます。その際仕事だけではなくプライベートでもどのようになっていたいかも考えるとよいでしょう。なりたい姿を明確にするのは、なぜそう思うのかと問いかけてみます。
3. 現状と将来のギャップを整理する
自分が理想とする姿を思い描けたら5年後、3年後、1年後と短期的な目標と計画に落とし込んでいきます。
- 10年後の理想像を達成するためには5年後、3年後、1年後には何ができている必要があるのか
- その目標を達成するためには、どのような資格やスキルが必要なのか
これらを洗い出し、自分の現在地を明確にしていきます。
自己分析、現在地を理解することで将来なりたい姿とのギャップを確認しましょう。「現時点で不足していることはなにか」「苦手なことはなにか」「なりたい姿に向かった自分のどのような強みが発揮できるのか」などを具体的に考えていきます。
キャリアプランは自分の目標を掲げるだけではなく、それは実現可能なのか、その目標にむかってどのように行動するのかを明確にすることが重要です。
将来なりたい姿にたどり着くために必要なスキルがある場合はいつまでに習得するのか、苦手なことはどのように克服する必要があるのかも明確にしていきましょう。
4. 現在の姿からなりたい姿への行動計画をたてる
先述の通り、将来なりたい姿を考えるだけでは絵に描いた餅になってしまいます。
現在地、5年後、3年後のキャリアプランを立てたら、「その目標を達成するために何をするのか」具体的なアクションプランを考えていきます。長期的な目標を立てる場合、モチベーションの維持が難しくなり途中で投げ出してしまう可能性もあります。
そうならないためにも長期的な目標だけではなく、短期間での目標から行動計画を立て、実現可能な計画を立てることが重要です。
なぜ企業は面接でキャリアプランを聞くのか?
就活生の就活事情も変化していますが、採用を行う企業も変化しています。面接ではキャリアプランを聞かれることが多くなりました。
では一体なぜ企業は就職面接でキャリアプランについて質問するのでしょうか。
自社のビジョンと相違がないか
企業側は「採用のミスマッチを防ぎたい」という思いがあります。
キャリアプランを聞くことで、企業は「企業理解ができているか」の判断材料にすることができます。いくら壮大なキャリアプランを伝えても応募企業の企業理念や戦略、業務内容を理解していないと具体的なキャリアプランを描くことができません。
そのため、就活生が希望する働き方とその企業が取り組んでいる業務内容が合致しているのかを確認しているのです。
希望するキャリアプランが自社で実現できるか確認したい
企業側は、入社した新入社員にできるだけ長く自社で働いて欲しいと考えています。そのため「就活生がどういった職種や環境で働きたいと考えているのかニーズを把握し、そのニーズを自社で応えることができるのか」を判断しています。
就活生のキャリアプランが自社で実現できそうだと判断されれば、お互い入社後のミスマッチが起こりにくくなります。
職種別回答例
実際の面接でも使える、職種別の回答例を紹介します。基本の構成は
・いつまでに
・どんなことを
できるようになるかを明確に伝えることがポイントです。
営業職の場合
営業の場合は売る商材が幅広いため、どんな業種や業界で活躍したいのかを明確にしましょう。
また、営業といえば成果が重要になるため、どんな結果を残したいかもできる限り具体的に示すとよいでしょう。
行動量を意識し、数字として結果を残していくことはもちろん、
成績を上げている先輩の行動から学んだり、自分なりに知識をつけていくなどの努力も重ね、
自分なりの営業スタイルを見出し、成果をあげていく営業として活躍したいです。
5年後には海外営業を任され、自分の活躍できる分野を増やすことが目標です。
そしてその後は営業リーダーやマネージャーなど、メンバーの統括や育成を担当する責任ある立場でも活躍していきたいです。
その目標のために、個人的に英会話講座も受けています。また、今後はリーダーやマネージャーとして活躍するための人間力も磨いていきたいと思っております。
事務職の場合
事務職として活躍し続けるためには専門性が重要です。また様々な部署とコミュニケーションをとることも多いため、
コミュニケーションスキルや最低限のPCスキルは必須となります。マネージャーを目指す場合は後輩育成などについても触れるとよいでしょう。
日々の仕事をミスなく、丁寧にこなすことを心がけ、3年もしくは5年をめどに、
企画やマーケティングなど、専門性の高い分野にもチャレンジしたいと考えています。
また自分に後輩が出来た場合も、本人としっかり向き合い、安心感を与えられるような先輩を目指し、
ゆくゆくは新人教育なども任せていただけるようになりたいと考えています。
現在、英会話講座やPCスキルなどの講座に通うことで日々自己研鑽していますが、プレーヤーとしてだけでなく、
マネージャーとしても活躍できるよう、人間力もつけていくようにこれからも努力していきます。
エンジニア職の場合
エンジニアの需要は年々高まっているため、自分がどんな領域で活躍したいかを明確にする必要があります。
またIT業界は移り変わりが激しいため、最先端の情報を日頃からチェックしておきましょう。
常に新しい知識や技術を吸収し、キャッチアップを怠らないエンジニアを目指したいと考えています。
10年先を見据えて、時流のさらに先をいけるエンジニアとして活躍し、日本だけでなく海外でも通用するシステムや開発を行うことが目標です。
また、技術を極めながら、エンジニアを統括するポジションとなって、より優れた製品作りに貢献できるようなマネジメントスキルも磨いていきたいです。
現在は応用情報技術者の取得に向け勉強をしており、早く一人前のエンジニアとして現場で活躍できるよう、精進しているところです。
キャリアプランに関してよくある質問
キャリアプランに関して、よくある質問をまとめました。
キャリアプランが思いつかないときはどうすればいい?
キャリアプランが思いつかないのは、自分は将来何になりたいのか、どうなっていたいのかが分からないという場合が多いです。
まず自分の興味のあること、得意なことを考えましょう。思いつかない場合は、別にやっていて楽しくはないけれど、苦ではないという程度のものでも構いません。次にゲームや映画が好きな場合は映像、接客や料理が好きなら飲食など、それらのざっくりとした共通点を考えます。
それらの分野で働いている人に話を聞いたり、インターンシップやボランティアを通じて、さらにどんな分野に自分が興味があるのかが自然と見つかってくるはずです。
キャリアプランが思いつかない場合に1番大切なのは、自分から動いてたくさんの経験を積むことが大切です。
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キャリアプランシートにはなにをかけばいい?例文は?
キャリアプランシートを書くポイントを見ていきましょう。
- 目標:将来の夢や目標を明確にすることで説得力が出ます。例文:「3年以内にプロジェクトリーダーを任せされる人材になります」
- スキル:現在持っているスキルと、目標達成のために習得するスキルを上げます。例文:「プレゼンテーションスキル、多言語でのコミュニケーションを習得します」
- 行動:目標達成の為の具体的な行動をあげます。例文:「オンラインコースを受講し、TOEIC600点以上を目指します」
- スケジュール:目標達成までのスケジュールを設定します。例文:「1年以内にスキルを習得します」
以上のポイントを抑えることで、わかりやすく説得力のあるキャリアプランシートを作成することができます。
キャリアプランは自分の将来のためにも重要
就活では自己分析を行って自分の強みや価値観、キャリアプランを立てることが重要だとお伝えしてきました。
キャリアプランは自分自身のためだけではなく、採用する企業側にも基準となる重要なものです。
キャリアプランの作成には時間がかかりますが、就職活動だけではなく、より自分らしく人生を歩むうえで必要になるものなのでしっかりと取り組んでいきましょう。
スカウト採用におすすめ!就活応縁くまもと
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